2004年の風疹大流行や、2016年の麻疹の大流行で、妊婦さんとワクチン接種がよく取り上げられます。 ここで少しまとめてみます。
生ワクチンは妊娠中の接種は禁忌です。非妊時も接種後二か月の避妊が必要です。ただし風疹ワクチンや麻疹ワクチンの場合、妊娠中の誤接種や接種後2か月以内の妊娠でも、妊娠を中断する必要はありません*4)。
妊娠中禁忌となる生ワクチン
風しん、麻しん、おたふくかぜ(ムンプス)、水痘 |
ヒトパピローマウイルスを除く不活化ワクチンは、妊娠中でも接種できます。特にインフルエンザワクチンは全妊娠期間で接種可能で、流行の2-3週間前(10-11月)の接種が推奨されます。ワクチン防腐剤チメロサールは,胎児に影響ありません*6)。当院では、10月頃にインフルエンザワクチン予約を募り、希望の妊婦さんに接種します。
不活化ワクチン(下表)は、産褥期・授乳期に接種できます*3)。
インフルエンザ、B型肝炎、A型肝炎、BCG、日本脳炎、ジフテリア(D)、破傷風(T)、百日せき(P)、不活化ポリオ(IPV)、四種混合(DTP-IPV)、三種混合(DTP)、二種混合(DT)、肺炎球菌、ヒトパピローマウイルス、狂犬病、黄熱病、コレラ |
当院では、産褥期・授乳期に以下のワクチン接種を行っています。ご主人については、妊娠期間中でも以下のワクチン接種を行っています。いずれもご予約が必要です。外来妊婦健診の際に、ご予約下さい。